和飲通信
和飲通信は本来紙の媒体で、最新号は店頭で配布しています。 その中から抜粋してここに掲載してしております。
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2007年5月号
 山の青葉が目に染みるようです。浜辺には貝掘りの人がたくさん出ています。春から初夏への島が一番美しい季節です。
今日筍をいただきました。
「朝掘ったばーや、やらかいどー」先日はネーブルをいただきました。
「今年のんは、これで仕舞いじゃ」また、貝とワカメをいただきました。
「貝は前に掘って活かしとったぶん やから今晩食べてな」
 本当にありがとうございます。食べてみますと自然の山畠、海磯の味がしました。
 美味しいのはもちろんですが、それだけでなく体にすーっと吸収され隅々までいきわたり浄化されるような気にさえなります。
 自然の豊かなところで、心の豊かな人々に囲まれて暮らしている喜びを今更ながら実感しています。

 先日の休みに琴平の金丸座へ歌舞伎を観に行ってまいりました。嫁はんが作ってくれた弁当と森國さんの清酒を持って琴電に乗ります。のどかな讃岐平野をのんびり電車は走ります。琴平駅につくと道の両側にずーっと歌舞伎幟が立っています。金毘羅さんのふもとの小高いところにある金丸座から太鼓の音が聞こえます。太鼓の音に惹かれるように町並みをそぞろ歩きます。
 今年は坂田藤十郎さんが座頭を努め浪花歌舞伎。江戸歌舞伎の荒事も勇ましくていいのですが、浪花の和事も艶っぽくてなかなかいい感じです。良い席が取れたので観たこともない近さ、角度で観ることが出来ました。N様、ありがとうございました。
「男女道成寺(めおとどうじょうじ)」という芝居でファンサービスのために舞台から蒔かれた手拭いををうまく取ることが出来たのもラッキーでした。
 ぼくはジーンズ姿ですが、周りは上品な着物の方が多く、「雅」な雰囲気です。昼の部と夜の部の幕間に外へ出て金丸座の前の茶店でコーヒーを飲んでいると上品な着物のご婦人が入って来られ、うどんを注文なさいました。午前中の芝居が「葛の葉」で命を助けられた狐が美しい葛の葉姫の姿になって恩返しをする話なのですが、そのご婦人、うどんの注文に「葛の葉さんお願いします」とおっしゃいました。茶店の方もすぐさま「キツネでございますね(微笑)」と返事。
なんという高貴でお洒落なやり取りだとぼくは一人深く感動しました。
 そしてぼくもどうしてもそれを言ってみたくて時間を置いてもう一度茶店に入り先程とは離れた席に座りました。注文を聞かれたのでここぞとばかり「葛の葉さん」と言ったのですがその時の若い女性の店員さんには何度言っても理解してもらえず、変な目で見られる始末です。最後は「キツネで」と言わざるを得なくなり、恥ずかしさで耳まで真っ赤になってうどんを食べました。
 内容の無い物真似はダメですね。似合わぬことは背伸びせず、自分スタイルでいきましょう。
今月も和飲通信をお届けいたします。
ご笑読いただければ幸いです。
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